キッチンでブレーカーが落ちる原因パターンと対策

キッチンでブレーカーが落ちる原因

高消費電力家電が集中するキッチン

キッチンでブレーカーが落ちる原因を解説

キッチンは電子レンジ、オーブントースター、炊飯器、食洗機、IHなど高消費電力家電が集中します。同時使用の過負荷が最頻パターンで、次いで漏電、まれに短絡(ショート)。本記事では「見分け方→応急対処→恒久対策(工事)」の順に、確実に解決する方法を解説します。


結論:キッチンは“高負荷”が最多。次いで“漏電”“短絡”。まずは原因を切り分け

キッチンには高負荷機器がいっぱいでブレーカーが落ちやすい
  • 電子レンジ
  • オーブントースター
  • 電気ケトル、給湯ケトル
  • IHクッキングヒーター
  • 炊飯器
  • 食器洗い乾燥機
  • コーヒーメーカー
  • 電気フライヤー

ざっくり上げただけでも、コレだけの高負荷機器が揃っています。

すぐ分かる!キッチンでブレーカーが落ちる原因の見分け方(ミニ診断フロー)

  1. 家全体が停電? → はい:主幹/契約ブレーカ側。家電の同時使用を減らす or 契約容量見直し。
  2. キッチン系の分岐だけ落ちる?過負荷の可能性大。同時使用をやめて復旧を確認。
  3. 漏電遮断器が作動?(表示/テストボタンで落ちる)→ 漏電の疑い。無理に使わず点検依頼。
  4. 特定家電のプラグで即落ちる?焦げ臭い/熱い?短絡or機器不良。使用中止・交換/修理。

目安:100V×15A=1500W、100V×20A=2000W(1回路の上限目安)

よくある“同時使用”の落とし穴(W数早見表)

家電目安Wメモ
電子レンジ900–1300立ち上がりMAX高め
オーブントースター900–1200発熱体で高負荷
電気ケトル1000–1400短時間でも一気に負荷
炊飯器(IH含む)700–1200炊飯時ピーク
卓上IH(100V)1200–1400上限張り付きやすい
食洗機(卓上)800–1200ヒータ+ポンプ

NG例:レンジ(1100W)+トースター(1000W)=2100W20A回路でも超過

応急対処(自分でできる)

  • ブレーカーを切→入で復旧。繰り返し落ちるなら使い続けはオススメしない
  • 同時使用をやめる(時間をずらす)。
  • たこ足/細い延長コード禁止(125V 15A未満は特に危険)。
  • プラグ/コンセントが熱い・変色・焦げ臭い→即停止して点検。

エコチェッカーで“キッチンで使う機器の確認”

  • 単体:待機→運転→終了まで電圧/電流/力率/瞬間最大W/平均Wを記録。
  • 同時:片方→もう片方→同時ONで合計Wを確認。1500/2000Wを跨いだら要注意。
  • 写真:表示画面+家電の銘板同一タップでの同時使用状況分電盤の回路表

恒久対策(工事で解決)

  1. 専用回路新設(100V/20A)
    • レンジ/食洗機/卓上IHは専用推奨
  2. 分電盤の回路増設・更新
    • 古い分電盤は誤作動/容量不足の原因。最新型で安全性UP。
  3. 200V化(機器仕様次第)
    • ビルトインIHや一部食洗機は200Vが主流。
  4. 契約アンペア見直し
    • 家全体で同時使用が多い場合。
  5. コンセント/配線交換・アース整備
    • 熱劣化・緩み・接触不良は早めに更新。

費用目安(概算)

  • 専用回路1回路:2.0–4.5万円
  • 分電盤交換:6–12万円
  • 200V増設:3.5–7万円
  • コンセント更新:0.8–2万円/箇所
    ※配線距離・隠蔽/露出・建物構造で上下。写真があると見積精度UP。

依頼前チェックリスト(写真の撮り方)

  • 分電盤(フタ開閉・回路表)/落ちたレバーの位置
  • 家電の銘板(型番・W)
  • コンセント/プラグのアップ(変色・緩み)
  • キッチン全景(どのタップ/回路を使っているか)

よくある質問(FAQ)

Q. レンジとトースター同時で毎回落ちます。工事すべき?
A. ほぼ過負荷。時間をずらせば回避できますが、不便なら専用回路新設を推奨。

Q. 分電盤が古い。交換メリットは?
A. 安全性向上・誤作動減・回路増設の自由度が上がり、将来の家電増にも対応。

Q. 何回か上げ直せば使えますか?
A. オススメしない。過熱・火災に繋がるため、原因解消が先決。


・「アンペア変更の基礎と手順」はこちら

 

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