停電時の備え「家庭の電気を守る・復旧方法」完全ガイド

(プロが安全第一で解説)

停電時の備え、停電の復旧ガイド



・先にやること:①主幹ブレーカーOFF→家電のプラグを抜く→②復旧時は分電盤の順番どおりに上げる→③漏電・焦げ臭・水濡れは触らないでプロへ。

・守るポイント:サージ(雷)対策・冷蔵庫/ネット/照明の“優先順位”。

・復旧できない時の目安:分岐が落ち続ける/漏電ブレーカーが復帰しない/水濡れ・塩害が疑われる。

  • 停電前の備え(台風シーズンのチェックリスト)
  • 停電が起きた直後にやること(安全確認の順番)
  • 復旧時のブレーカー操作【写真付き手順】
  • よくある原因と切り分け(分岐過負荷/漏電/設備故障)
  • 冷蔵庫・ネット・照明「優先復旧リスト」と臨時電源の賢い使い方
  • 雷サージ・塩害エリア特有の注意点(沿岸部対策)
  • NG行動(やってはいけない)
  • よくある質問(FAQ)
  • 施工店に依頼すべきケース/概算費用の目安
  • 無料ダウンロード:停電・復旧チェックリスト(PDF)

1、停電前の備え(チェックリスト、備え)

  • 停電時に落ちやすい家電の把握(電子レンジ/IH/エアコン/乾燥機)。
  • 分電盤のラベリング整備(「台所」「洗濯」「エアコン寝室」など回路ごとに貼付)。
  • サージ対策:サージ保護タップ or 分電盤用SPD(避雷素子)の設置検討。
  • 臨時電源
  • ①ポータブル電源(冷蔵庫・通信機器)
  • ②無停電電源装置(ONU/ルーター用の小容量UPS)
  • 非常灯:足元灯・懐中電灯を寝室・廊下に固定配置。
  • 屋外:屋外コンセント・エアコン室外機・アンテナ金具の固定/防水確認。

推奨“事前に買って良い”最小セット(3点)

  • 小型UPS(ONU/ルーター用)
  • サージ保護タップ(必要回線だけ)
  • 充電式ライト(マグネット付・停電自動点灯)

2、停電が起きた直後にやること(安全確認の順番)

  1. 濡れていないか確認(床上浸水・結露・天井からの漏水)。濡れていたら触らない。
  2. 焦げ臭・発煙・異音がないか。ある場合は主幹ブレーカーを落とす
  3. 感電防止:濡れた手・素足で分電盤/コンセントに触れない。
  4. 家電のプラグを一旦抜く(復電時の突入電流での再トリップを防止)。

3、復旧時のブレーカー操作【写真付き手順の想定】

分電盤の説明
  • 手順A:
    1. 主幹ブレーカー【OFF】→5秒待つ→【ON】
    2. 漏電ブレーカーがある場合:テストボタンを押して正常動作確認→【ON】
    3. 分岐ブレーカー:重要回路から順に1つずつ【ON】(冷蔵庫→照明→通信→その他)
    4. 家電プラグを一台ずつ挿し直し、異常が出た回路を特定。
  • 手順B(分岐が落ちる場合):
    • その回路の家電を全て抜く→ブレーカー【ON】→家電を1台ずつ接続→落ちたタイミングの家電が原因候補

4、よくある原因と切り分け

4-1. 過負荷(使い過ぎ)

  • 例:電子レンジ+電気ケトル+トースター同時使用(1500Wを超えがち)。
  • 対処:使用機器を分散/別回路を使う/専用回路の新設を検討。

4-2. 漏電(機器故障・配線の水濡れ)

  • 兆候:漏電ブレーカーが復帰しない/雨天や台風時のみ落ちる。
  • 対処:水濡れ部位の乾燥・機器撤去→復旧しない場合は点検必須

4-3. 設備劣化・端子ゆるみ・塩害

  • 兆候:特定回路だけ頻発/焦げ跡/金属部の白サビ。
  • 対処:端子締め直し・部材交換・沿岸用部材(ステンレス金具等)へ更新。

5、優先復旧リスト & 臨時電源の賢い使い方

優先度対象目的目安消費推奨電源
★★★冷蔵庫食品保護50–120W(稼働時変動)ポータブル電源(300Wh〜)
★★☆通信(ONU/ルーター)情報確保10–20W小型UPS(500–1000VA)
★★☆照明(LED)安全確保5–20W/灯充電式ライト
★☆☆スマホ充電連絡10W前後モバイルバッテリー

※ポイント:復電直後は大電流機器(IH/電子レンジ/エアコン)をいきなり使わない。段階投入でトリップを防止。

6、雷サージ・塩害エリア特有の注意点(沿岸部)

  • 落雷・雷サージ:通信ルーター・TV・家電基板の故障が多発。分電盤用SPD+弱電側(LAN/同軸)の保護も検討。
  • 塩害:アンテナ金具・屋外コンセント・室外機の腐食。白サビや端子の変色は早めに交換。
  • 配線貫通部:シーリング・コーキングの劣化チェック(雨風での浸水→漏電の誘因)。

7、NG行動(やってはいけない)

  • 濡れた分電盤・コンセントを素手で触る
  • 復電直後に家中のブレーカーを一気に上げる
  • 延長タップへ高出力家電を多台接続
  • 漏電ブレーカーが復帰しないのに繰り返し操作を続ける
  • 屋外機器(アンテナ・室外機)を強風時に無理に触る

8、よくある質問(FAQ)

Q1. 契約アンペアを上げれば停電しにくくなりますか?

A. 家全体の同時使用余力は増えますが、分岐回路の過負荷は別問題。台所などは専用回路増設が有効。

Q2. 冷蔵庫は何時間もつ?

A. 扉開閉を最小限にすれば数時間は保冷します。長時間停電はポータブル電源の併用が安心。

Q3. ルーターとONUはUPSでどれくらい持続?

A. 小型UPS(500〜1000VA)で目安1〜3時間。停電情報の入手・仕事用回線確保に有効。

Q4. 雨の日だけ落ちる回路がある

A. 配線や機器の水濡れ・結露・屋外コンセントの浸水が疑い。触らず点検依頼を。

Q5. サージ保護タップがあれば雷は安心?

A. 100%ではありません。分電盤用SPD・アース環境の整備との併用が望ましい。

9、施工店に依頼すべきケース/概算費用の目安

  • 漏電ブレーカーが復帰しない・焦げ臭い・水濡れ痕がある → 至急点検
  • 分岐回路の過負荷が慢性化(台所・洗濯室)→ 専用回路新設の検討
  • アンテナ・屋外設備の腐食・ぐらつき → 交換・固定

概算(地域・条件により変動)

  • 専用回路新設(露出配線・10–15m):¥25,000〜¥45,000
  • 屋外コンセント防水型交換:¥8,000〜¥18,000
  • 分電盤用SPD追加:¥30,000〜¥60,000
  • 点検(基本出張費):¥3,000〜¥8,000

最後に

本記事の手順・費用目安は、現場対応と一次実測データに基づいています。再現が難しい症状(雨天時のみ落ちる等)は、漏電・塩害の可能性が高いため点検をご依頼ください。





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